10 mlの遮光ガラス瓶、スポイト、ホホバオイルの瓶。この三つのあいだに、ブレンドが安全な範囲にとどまるかを決める小さな計算がある。この記事は、ライブラリの安全性の表にある数字を、使える希釈の計算に置き換える。
オイル10 mlに、何滴か
精油の一滴は標準の単位ではない。その大きさは、スポイトの口径、オイルの粘度、瓶の角度で変わる。ライブラリの安全性のページは、スポイトによってオイル1 mlがおよそ20〜40滴になると記す。さらさらした柑橘の果皮のオイルは小さな滴になり、濃いベチバーやパチョリは大きく、ゆっくり落ちる。
手早く計算するため、この記事では1 mlを20滴とする。これに従えば、キャリアオイル10 mlの瓶で1%にするには精油0.1 ml、約2滴が要る。2%なら4滴。5%なら10滴。スポイトが1 mlあたり30滴、ライブラリが挙げる平均値を出すなら、同じ1%は約3滴になる。
一、二滴の差は小さく聞こえる。だが10 mlの瓶では、一滴がすでに0.5%にあたる。上限の低いオイルにとっては、その幅だけで線を越えるのに十分だ。だから工房では処方をグラムで書き、はかりで量る。滴数は少量のためのおおよその換算にすぎない。
パーセントが安全の単位である
精油は濃縮された素材である。ライブラリは、約0.05 mlの一滴に何十もの異なる化合物が含まれ、その一部は皮膚を刺激し、あるいは感作させるほどの濃度にあると記す。だから皮膚の安全上限はすべてパーセントで書かれる。完成品の中の精油の割合、あるいはその製品の中のある特定の分子の割合として。
安全性のページの第一原則は、精油を原液のまま肌に塗らないことである。ライブラリの説明では、希釈しないオイルとの接触をくり返すと、永続的な感作につながりうる。そうなると、同じオイルは低濃度でも、接触のたびに反応を起こす。その分子が別のオイルに含まれている場合でさえ。
希釈するものは油脂でなければならない。ライブラリによれば、精油を溶かすのは、ホホバ、スイートアーモンド、グレープシードのような植物性キャリアオイル、あるいは脂質をもとにしたクリームやジェルである。水は精油を希釈しない。一時的な滴に散らすだけで、その滴はほぼ原液の強さのまま肌に落ちる。ライブラリの植物油のページに、使えるキャリアが並んでいる。
1%、2%、5%
適切な希釈は、肌の面積、その肌の敏感さ、使う頻度で決まる。健康な成人についてのライブラリの表はこうだ。顔への使用は0.5〜1%、最大2%。全身マッサージは1.5〜2.5%、最大5%。小さな部位への塗布は3〜5%、最大10%。
数字の背後にある論理は直感的である。全身は面積が広いので、肌に届くオイルの総量が多くなり、割合は低くなければならない。顔は手足より薄く敏感なので、さらに低い。小さな部位は総量が小さいままなので、より多くを許す。同じ瓶のオイルが、部位なら3%で正しく、全身なら3%で誤りになる。
年齢が表を変える。ライブラリが示すマッサージの推奨濃度は、2〜6歳の子どもで1%、6〜15歳で1.5%、15歳以上で2.5%、早産児には使わない。妊娠中については、妊娠のページが最大1%を挙げ、判断はすべて医療の専門家と相談すべきだとする。
これらは精油全体についての一般的な数字である。ブレンドの中のあるオイルが、はるかに低い独自の上限を持つ場合はまだ考慮していない。それが計算の次の段階だ。
シンナムアルデヒドとシトラール、低い上限
オイルによっては、皮膚への上限が一般的な水準をはるかに下回る。理由はたいてい、ひとつの分子にある。Cinnamomum verumのシナモンバーク精油は、皮膚感作性の強いアルデヒドであるシンナムアルデヒドを約63〜76%含む。ライブラリの成分ページによれば、IFRAは洗い流さない製品でシンナムアルデヒドを0.05%に制限している。
ライブラリは分子の上限からオイルの上限を導く。シンナムアルデヒド含有量が最も高い75.7%の場合、シナモンバーク精油は肌の上で0.07%を超えてはならない。計算は単純だ。0.05を0.757で割ると約0.066、丸めて0.07。ふつうの全身マッサージの濃度より、ほぼ三十分の一低い。
レモングラスが二つ目の例である。レモングラス精油はシトラールに富む。シトラールはゲラニアールとネラールという二つの異性体の混合物だ。ライブラリのレモングラスのページは皮膚への上限を0.7%とし、ボディオイルやローションでのシトラールのIFRA上限は0.6%である。安全性のページには、クローブバッド0.5%、メイチャン0.8%、オレガノ1.1%も並ぶ。
これらの上限は、香りの強さ弱さの話ではない。感作のデータから来ている。反応する人の割合は濃度とともに上がり、いったん感作されると、反応は一生続くこともある。ブレンドの中のシナモンのノートがごくかすかでも、上限を超えていることはありうる。
最も低い上限がブレンドを決める
複数のオイルを一本の瓶に入れるとき、それぞれは自分の割合に応じて製品に寄与する。オイルごとの計算は、精油ブレンド中の割合に全体の希釈率を掛けること。その結果が、そのオイル自身の皮膚への上限を下回らなければならない。割合に対して最も低い上限を持つオイルが、瓶全体を決める。
一つの例。10 mlのボディオイルを全体で2%、精油約4滴とする。シナモンバークがオイルブレンドの10%なら、製品中のシナモンは0.2%で、上限0.07のほぼ3倍になる。全体2%で上限を下回るには、シナモンはブレンドの最大3.5%まで。10 mlの瓶で一滴の五分の一にも満たない量だ。実際には、滴で量る少量のボディオイルに、シナモンバークはほとんど入れられないということになる。
レモングラスなら、同じ全体2%で、上限0.7%はブレンドの最大35%までを許す。全体5%では、その数字は14%に下がる。全体の希釈率が高くなるほど、上限の低いオイルに残される取り分は小さくなる。
もうひとつ覚えておきたい足し算がある。同じ分子が複数のオイルから来ることがある。シトラールはレモングラス、メイチャン、メリッサ、レモンリーフに含まれる。シトラールに富むオイルを二つ使うなら、上限は瓶ごとではなく、シトラールの合計にかかる。
ライブラリの処方計算機
ここまでのことはすべて手で計算できる。だがパーセント、ミリリットル、グラム、滴のあいだで換算するうちに、誤りは入り込む。ライブラリの処方計算機は、処方を受け取り、グラム、ミリリットル、滴に換算する。各オイルの皮膚への上限は、それぞれのページと安全性のページにある。
計算機にできないこともある。棚の瓶がどれほど前に開けられたかを、計算機は知らない。ライブラリによれば、ティーツリーや柑橘の果皮のようなモノテルペンに富むオイルは、新しいオイルよりはるかに感作性の強い酸化生成物をつくる。ティーツリーのページは、IFRAがこれに特定の上限を設けていないこと、しかし酸化したオイルが主なリスクであることを記す。古い瓶で正しく計算しても、できるのはより安全でない製品だ。
計算機は人のことも知らない。傷んだ肌、香料アレルギーの経歴、幼い子ども、妊娠中。どの場合も、安全な濃度は一般的な表より下に引き下げられる。ライブラリは、迷ったら低い濃度を選び、特定の健康状態については資格のある人に相談するよう勧めている。乾季のための三つのボディオイルという記事が、これらの数字を実際の処方の中で示している。
一滴はスポイトの単位であって、安全の単位ではない。
パーセントが安全の単位である。
そしてどの瓶でも、いちばん小さな数字が残りを決める。